1. DNS/ゾーンサーバ移転
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1.1. 移転周知には時間がかかります
「ゾーンサーバを移転する」ことが問題になるような運用(移転)をしているのがまずいのです。
おそらく、webサーバの移転とゾーンサーバの移転を同時に行っているのでしょう。
1.2. DNS/ゾーンサーバ移転でみられる現象
DNSゾーンサーバを移転したのだが「浸透しない」とか「遅い」というひとがいる。
背景にどういう状況があるのか、推測してみよう。参考: DNS/1/コンテンツサーバ/移転
新サーバは(正しく)設定ずみで、上位サーバへの登録を変更した、という時点で考えてみる。
1.3. キャッシュサーバにあるデータ
旧サーバ(NSなど)をキャッシュしているキャッシュサーバがあったとして、どういう振る舞いをするだろうか。
- 利用者実際に利用するのはwebサーバのAレコードだと思われるので、そこから話を始める必要があるだろう。
1.4. 旧ゾーンサーバの動作
もうひとつは旧サーバでのゾーンがどうなっているかにもよるが、 旧サーバの動作(問い合わせにたいする返答)がいくつか考えられるということ。
-- ToshinoriMaeno 2013-11-01 14:20:22
1.4.1. 旧ゾーンのサーバ自身が停止している場合
納得できる理由はないが、上位サーバに委譲を確認しにいくキャッシュサーバもあるらしい。
1.4.2. 旧ゾーンが残っている場合
当該ゾーンのRRのTTLが満了しても、上位の委譲レコードのTTLが満了するまでは、旧ゾーンのデータが使われ続ける。
- 旧ゾーンデータが参照されている間は「浸透しない」と思うひとが現れるだろう。
キャッシュサーバによっては、旧ゾーンを参照し続けるもの(不良)も存在する。(古いBIND、djbdns/dnscache など)
1.4.3. 旧ゾーンが削除された場合
ゾーンデータのTTL満了が発生することにより、旧ゾーンサーバへの問い合わせが起きる。
このときの返答はゾーンサーバによっていくつかの種類があるようだ。
https://twitter.com/tss_ontap_o/status/396272290268078080
「浸透しない」の背景: いちばんありそうなケースは旧サーバを放置したまま、上位登録だけ変更した場合でしょうか。
- (上位登録のTTLが2日になっているTLDがある。) 最近は7日という長いのは知らない。昔はあったかも。
1.5. 非協力的(ゾーンサービス)運用者
移転元のデータに手出しできない状態になってしまったら、業者にお願いするしかない。
- 放置したまま移転作業(続行)すると、「浸透待ち」で何日か、つぶすことになる可能性がある。
ゾーンの削除の時期によっては乗っ取りの危険性もある。 -- ToshinoriMaeno 2013-11-05 16:40:42
1.6. その他の落とし穴
ゾーンサーバだと思っていたら、リゾルバー兼用になっていたという話。
- 事前に分かりそうなものなのに、調査を怠ったのだろう。